製品の環境配慮
芝浦機械グループは、より環境負荷の少ない製品をお客様にご提供するために、環境調和型製品(ECP)の開発を積極的に進めています。
環境調和型製品の開発

新製品の開発段階から、環境への影響を事前に評価する「製品アセスメント」を実施し、環境負荷の低減を図っています。技術部⾨では、設計指針と3Rを考慮した「環境調和型製品設計ガイド」に基づき、開発を進めています。完成後に環境調和型製品認定申請書により評価を⾏い、認定を受けた製品が環境調和型製として登録されます。2024年度は、5機種が新規登録され、累計登録件数は759機種となりました。
環境調和型製品の紹介
全電動式射出成形機 EC230SXⅢ S-Concept
全電動式射出成形機「EC230SXⅢ S-Concept」はヒータカバーの形状を見直すことで保温性能の向上により従来機種に対しヒータの消費電力を24%削減しました。その結果、排出されるCO₂排出量が年間1.4t削減されます。

全電動式射出成形機 EC-SXⅢ S-Conceptシリーズ
ダイカストマシン DC850R2-M
ダイカストマシン「DC850R2-M」は従来のRシリーズに対して油圧ユニットの設計をブラッシュアップし、ポンプの動作を効率化したことで、より少ないエネルギーで同じ動作を実現しました。これにより、油圧型締機であるDC850R2-Mにおいては1サイクル(35sec)当たり19%の消費電力を削減することができました。

ダイカストマシン DC850R2-M
二次電池向けバッテリーセパレータフィルム製造装置 SFPU-55155XW
世界的な脱炭素化の動きを背景に自動車のEV化が進み、EVの動力源となるリチウムイオン電池の需要が急激に高まっています。その電池材料であるセパレータフィルムを製造する当社の二次電池向けバッテリーセパレータフィルム製造装置「SFPU-55155XW」は、従来機に⽐べ、より高速のフィルム製造が可能で、セパレータフィルムの更なる増産に対応することで脱炭素社会へ貢献をしています。

二次電池向けバッテリーセパレータフィルム製造装置 SFPU-55155XW
門形マシニングセンタ MPC-H シリーズ
門形マシニングセンタ「MPC-Hシリーズ」は、環境配慮型塗料の採用により、人体に有害なアミンを使用しない他、PRTR制度の対象化学物質を99%以上削減しました。RoHS指令有害物質不使用も実現しています。
また、高速回転主軸には通常ミスト潤滑が採用されますが、当機の主軸部にベアリンググリース潤滑を採用することによりミスト潤滑で使用されるエアが不要になるため、エア供給元のコンプレッサの稼働時間を削減し脱炭素化に貢献しています。

門形マシニングセンタ MPC-H シリーズ
スカラロボット THE600
従来機種に対して、モータ容量を削減したことで電⼒消費量が6%低減できました。その結果、製品使⽤段階で排出されるCO₂排出量が0.1t削減されます。

スカラロボット THE600
ロボットコントローラ TS5000
ロボットの制御性能向上を図りながらも、筐体内のヒートシンクや基板枚数の削減、それに伴う筐体の小型化によって、大幅な製品重量削減(17kg→11kg)を実現し、省資源化に貢献します。

ロボットコントローラ TS5000