人材戦略
基本方針
当社は、「長期ビジョン2030」で目指す「革新的な技術力で世界の製造業のメガトレンドに応える企業集団」を見据えた人的資本の強化に取り組んでおり、特に変わりゆく外部環境へ対応するため、研究開発・DX戦略、製造技術、営業、コーポレート(経営企画・人事・財務等)等において、新規分野に関する知見を有する人材の増強に努めています。 同時に、人材の定着と生産性の向上、イノベーションの創出を通じた持続的な企業価値向上に向けて、働き方改革や多様性の向上等に取り組んでいます。
中期経営計画「中計2026」(2026年度を最終事業年度とする)では、成長するマーケットを見定め、事業ポートフォリオのタイムリーな組み替えが可能となるよう、人材が流動化しやすい基盤整備を進めています。人材を「企業価値の源泉=人的資本」と捉え、より戦略的な配置・育成・活用を進め、事業戦略と一体となった人材戦略を推進していきます。
経営環境やマーケットの変化に迅速かつ柔軟に対応し、事業の成長を支えるため、基本方針に基づき、以下の人材戦略を実行していきます。
- 事業戦略と連動した人材ポートフォリオの構築
- 統一的な人事ガバナンスの確立と基盤整備
- タレントマネジメントの深化
- キャリア意識の醸成と自律的成長の支援
グローバル人事ポリシー
グローバルに拠点を擁する当社グループでは、グローバル人事ポリシーを定めており、グローバル戦略の推進に向けた統一的な人事ガバナンスの基盤整備と全社共通の人事戦略を推進しつつ、拠点を有する国と地域の制度や商慣習等に合わせてローカライズした地域ごとの人事制度を運用しています。
人事制度はそれぞれの地域の歴史、文化及び法令を反映したものであり、その制度の違いを正しく理解し、認識しなければならない。芝浦機械グループは、以下の基本方針に基づき、各地域の事情を反映した、その地域にふさわしい人事制度を構築する。
- 個人の多様な価値観を認め、人格とプライバシーを尊重する。
- 一人一人を公正に評価し、公平に取り扱う。人種、宗教、ジェンダー、国籍、心身障害、年齢、性的指向等に関する差別的言動、暴力行為、セクシャル・パワーハラスメントは行わない。
- 安全・健康で快適な職場環境づくりに努める。
- 諸制度の設計及び運用は、従業員に納得性のあるものとする。
人事制度
当社は「長期ビジョン2030」の実現に向けて、多様な人材の処遇、キャリア形成、専門職人材の活躍が可能な人事制度を導入しています。
採用
従来の新卒一括採用(メンバーシップ型雇用の継続)と、経営・事業戦略実現のために必要なスキルを持った人材のキャリア採用を両輪として、人材の採用を行っています。新卒一括採用では、入社後の育成やローテーションを通して、5年、10年先の芝浦機械グループを担う従業員として、リーダーシップ、海外志向性を持った学生を中心にジェンダーや国籍を問わず人物本位で採用を実施しています。
キャリア採用では、ジョブ型雇用を基本とし、変わりゆく外部環境へ対応するため、特に新規分野(IT・エネルギー)などにおいて、従来の機械工学にとどまらず、物理や化学、情報工学他、幅広い学術分野における知見を有する人材を採用する方針を掲げています。特に高いスキルを有する高度プロフェッショナル人材に関しては、専門職として総合職とは異なる柔軟な給与体系を設けています。
人材育成
技術の継承と新たな技術の習得、グローバル人材の育成等に主眼を置き、「芝浦機械」としての発展の基礎となる人材の育成と獲得に努めています。
教育体系
芝浦機械グループは日常業務を通じたOJTのほか、全社共通で、または職種に応じた専門分野ごとに幅広い教育・研修を実施し、各自が能力を最大限に発揮し、成果につなげることを目指しています。
また、新入社員から役職者・ベテラン社員までを対象に、グローバル人材育成、コンプライアンス教育、技術・技能の向上と伝承、自己啓発などの人材育成を行っています。
・2026年教育体系
技術者育成
芝浦機械グループは、将来を担う中堅や若⼿技術者を対象とした技術者教育を実施しています。基礎技術の習得、CAD教育や、博士号や技術士など技術者として高度な資格を有する人材から資格取得のアドバイスなどを行っています。このように幅広い内容を学ぶことにより業務に直結したスキルの向上につなげています。また、設計や製図の知識以外にも、技術者として必要な製造技術、生産管理、原価管理等、モノづくりの基礎知識を得るための研修を展開し、多分野で活躍できる⼈材の育成を⾏っています。
技術者教育の様子
リスキリング
働き方の多様化や技術の進展などによる産業構造の根本的な変化によって、今後新たに必要となる知識やスキルを習得することを目的に、人材の再教育や再開発をするリスキリングにも着手しています。
グローバル人材教育
グローバル市場で活躍できる人材の育成を目指したプログラム「グローバル人材育成教育」があります。さらに、受講者相互で同じ時間を共有し、組織を越えた横のつながりをつくることも、教育目的の一つです。
| 年度 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| グローバル生産技術者教育 | 7 | ー | ー | ー | ー | ||
| グローバル人材育成教育 | 7 | 11 | 13 | 7 | 12 | ||
※新型コロナウイルス感染症の影響により、2019年度は途中で中断し、2020年度から再開しました。
※グローバル生産技術者教育については、2022年度より生産技術者育成に特化した研修に変更しました。
若手から管理職までの一貫した人材育成
⼊社5年間で芝浦機械グループの⼈材としての⾻格を作り上げることを⽬標に、若年層教育として定着してきた⼊社2年⽬、3年⽬、5年⽬研修。それぞれに明確なテーマを設定するとともに、より研修効果を⾼めるために、「何のための研修なのか」、「⾃分⾃⾝をどう成⻑させるか」など⾃⾝の⽬標を明確に掲げながら、職場の上司、先輩を巻き込んでの職場実践を含めた研修を実施しました。
また、2024年度よりマネジメント層の強化を目的とした課長・部長研修を新たに導入しました。課長研修では、視座を高めたマネジメント力と自己変革力の育成を通じて、部下のエンゲージメント向上を図っています。部長研修では、経営人材としてのスキルを強化し、組織を牽引するリーダーシップのさらなる向上を目指しています。
このように、芝浦機械グループでは若手から管理職まで一貫した人材育成に取り組んでいます。
エンゲージメント向上に向けた取り組み
従業員が熱意を持ち、いきいきとした状態で働くための個人支援・職場環境改善を目的とした従業員エンゲージメントサーベイを、ストレスチェックと同時に実施しています(2025年度実施率100%)。高エンゲージメント者・準高エンゲージメント者の割合は21.7%、高ストレス者の割合は11.2%となり、更なる改善が必要と捉えています。2025年度の取り組みとして、管理職向け研修会の実施や人事部門にて従業員一人一人のコンディション及び職場環境等を詳細に把握することを目的とした職務状況の調査を実施しました。引き続き、職務状況の調査分析結果等を活用するなど、エンゲージメントの向上・高ストレス者の低減へ取り組んでいきます。
人間尊重の基本方針
芝浦機械は、『芝浦機械グループ行動基準』を定め、そのもとで基本的人権及び個人の多様性を受容し、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現を支援することを方針としています。
●各国・各地域の法令等を踏まえ、人権に関する様々な国際規範を理解し、基本的人権を尊重します。
また、児童労働、強制労働を認めません。
●芝浦機械グループにおいて、基本的人権を侵害する行為があった場合には、適切な措置を講じます。
また、調達取引先においても、基本的人権を侵害する行為が認められる場合は、改善を求めていきます。
●人権尊重のため、関連するステークホルダーと対話を進めます。
●創造的、効率的に業務を遂行できる環境を整え、ワーク・ライフ・バランスの実現を支援します。
●安全で快適な職場環境を実現するよう努めます。
ダイバーシティとインクルージョンの取り組み
芝浦機械グループは、多様な個性を持つ従業員がそれぞれの力を十分発揮できるようダイバーシティ(多様性)の推進に取り組んでいます。
障がい者雇用と職場環境
障がい(重度の障がい者を含む)を持った⼈が意欲をもって働ける職場づくりを推進しています。当社では、様々な職場でシステム構築や⽣産管理等の業務で2026年3⽉末現在34名が活躍しています。
今後も積極的な採⽤を進めるとともに、福利厚⽣施設を含め、仕事への意欲が湧き働きやすい職場環境となるよう取り組んでいきます。
再雇用従業員制度
芝浦機械では、高齢者雇用についても積極的に支援しています。従業員が60歳以降も豊富な経験とスキルを有効活用し、働きがいの持てる雇用の場を提供するため、最長65歳までの再雇⽤従業員制度があり、多数の従業員が利用しています。
働く女性の支援
芝浦機械では、女性の大きな退職理由のひとつである「出産・子育て」と「仕事」の両立支援にも力を入れており、女性が働きやすい会社づくりを目指しています。先進国のビジネスが成熟化している中で新しいビジネスを生み出すには、新しい力が必要であり、性別にとらわれない人材の登用を図っています。
育児・介護に関する制度と活用状況
過去5年間において、女性従業員の育児休業復職率は100%です。当社では、短時間勤務制度や本人からの申し出によって残業を免除する制度のほか、積立保存休暇の利用目的に「看護」を追加し、ワーク・ライフ・バランスを支える制度を整えています。
国内関係会社4社を含むデータです。
| 年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|
| 育児休業取得者 ()内は男性 |
18(14) | 25(21) | 31(28) | 24(22) | 4(20) |
| 育児休業復職率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% |
| 介護休業取得者 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
| 短時間勤務制度利用者(育児) | 6 | 10 | 11 | 10 | 8 |
| 短時間勤務制度利用者(介護) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
育児と両立しやすく長期継続しやすい仕事環境
2025年度の平均勤続年数は19.6年(男性︓19.5年、⼥性︓20.2年)※であり、⻑期にわたり腰を落ち着けて働く従業員が多いことが当社の特徴となっています。
※ 芝浦機械㈱のみ
| 年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|
| 自己都合退職者 ()内は女性 | 54(8) | 54(9) | 56(5) | 51(3) | 35(3) |
| うち、出産・育児を理由とした退職者 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
多様な人材の活躍推進
性別、国籍、年齢等にとらわれない人物本位の採用、各人の適性に応じた適材適所の職場配置を推進しています。
| 年度 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|
| 外国人社員 | 14 | 14 | 13 | 15 | 13 |
ワーク・ライフ・バランス
当社では男女ともに働きがいのある職場環境の確立を目的として様々な取り組みを実施しています。
取り組みの内容
| 取り組みの内容 | |
|---|---|
| 育児・介護休業制度 |
従業員が安心して育児・介護を行えるよう様々なサポートを行っています。 【当社の具体的な実施内容】 |
| 年次有給休暇の 計画的な取得促進 |
半日単位や、本人の希望による任意の時期に3日連続(または2日連続を2回)休暇を取得できる制度のほか、メモリアル(誕生日)に休暇を取得できる制度を導入するなど、年次有給休暇の計画的な取得促進に努めています。 |
| 積立保存休暇 | 長期療養や親族の介護・看護、自己啓発・ボランティア活動の際、積立有給休暇を利用できる制度です。 |
| ハラスメント相談窓口 の設置 |
ハラスメント行為(セクハラ・パワハラ等)のない職場づくりのため、相談窓口の設置やハラスメント予防教育を行っています。 |
| 男女共同参画に関する 公共団体の登録 |
静岡県・沼津市において、男女共同参画社会づくり宣言事業所(静岡県)、男女共同参画推進事業所(沼津市)に登録しています。 |
育児休暇取得率
年間平均残業時間/有給休暇取得率(単体)