固定サイクル
解説
分類:プログラム
サイクル機能の一つ。
1ブロックの指令で穴あけ加工動作(垂直軸の動き、例:Z軸)を実行させる。
種類はG81~G89、G77~G79、G186があり、それぞれが正しく指令
されるとそのブロック以後、穴位置データ(例:X軸-Y軸)の指令だけで
穴加工動作を実行する。
基本的な指令方法
Z軸の位置関係にI点(イニシャル点)R点(クリアランス点)Z点がある。
I点:固定サイクルが指令された時のZ軸位置
R点:Z軸が早送りから、切削送りに変わる位置(フォーマットのRの値)
Z点:最終加工深さのZ軸位置(フォーマットのZの値)

プログラム例
G57H901
G00X100Y50 ←☆「1番目の穴あけ場所に位置決めしておけば時間短縮」
G43Z100H01 ←「固定サイクルの直前のZ軸指令なので今回のI点」
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(Z50) ←「もし、ここでZ指令が来たらこのブロックがI点となる」
M08
G81Z-10R3F150 ←◇「☆で指令されているので位置決め指令は不要」
X150 ←「上ブロックと条件が同じアドレスは省略可能」
Y100Z-15
G100X200 ←■「G100があるブロックは穴あけが無視される」
Y150
G80 ←◇「G80キャンセル指令があるまで有効」
G00Z100
:
M02
- ◇G81・・・ブロックが固定サイクル。(例としてドリルサイクルを使用)
固定サイクルはモーダルの為、G80のキャンセル指令があるまで有効。 - ■G100はワンショットなので、指令されたブロックのみに有効。
- G98/99どちらも指令が無ければイニシャルセットのG98が設定されている。
(イニシャル状態に関してはモーダルを参照) - 平面での穴あけの場合はG99(R点復帰)を指令すると時間短縮になる。
ただし、凸凹のある面では危険なためG98指令を推奨する。