大型鋳物から大型加工までの一貫生産技術の提案(公益社団法人 日本鋳造工学会 2024年度「Castings of the Year賞」受賞製品を展示)
2025年5月23日
芝浦機械株式会社(本社 東京都千代田区/代表取締役社長 坂元 繁友)は、国内最大級の大型鋳物から機械加工までの一貫生産プロセスを軸に、当社が誇る大型部品の寸法確保技術や厚肉FCD(ダクタイル鋳鉄)材料加工技術を提案いたします。
当社沼津工場では、国内最大級の大型鋳物を高品質に鋳造し、機械加工仕上げまでを一貫して生産する体制を整えており、これにより納期の短縮はもとより、物流にかかるエネルギーの削減も実現しております。
<当社で対応可能な鋳物の重量および加工サイズ>
【鋳物】
重量:1 ~ 57ton ※40トンを超える場合は個別にご相談させて頂きます。
寸法:幅(最大)6,000mm、長さ(最大)15,000mm
【加工】
NC大型プラノミラー:X15,300、Y4,500、Z1,000、W3,000、150ton
NC床上型横中ぐり盤:主軸Φ150~180、X22,800、Y4,500、Z1,200、テーブル4,000×4,000
(単位は全てmm)
◆公益社団法人 日本鋳造工学会2024年度「Castings of the year賞」受賞
2024年11月21日、当社の超精密非球面・自由曲面加工機「ULGシリーズ」に使用されているベッド(機械本体を構成する製品の土台部分)が公益社団法人日本鋳造工学会主催2024年度「Castings of theYear賞」を受賞いたしました。
今回は「ULGシリーズ」に使用されているベッドの高度な運動精度や位置決め精度を確保しているV-Vころがり案内面について、必要とされる硬さの均一化を鋳放無し(熱処理無し)で実現し、鋳物の特徴や鋳造プロセスの業界へもたらすインパクトや本技術の発展性、業界への寄与度が評価されての受賞となりました。
このベッドは自社で鋳造を行っており、鋳造シミュレーションによる鋳造方案と硬さに寄与する化学成分配合の最適化によって自然冷却時の金属組織を制御して硬さを均一化しており、これにより、後工程のキサゲ時間の短縮による生産性の向上を実現しています。
当社では、長年にわたり培ってきた製造ノウハウと高い技術力をもとに、多種多様な材料の鋳造や加工に関するお客様の課題解決に向けたご相談も承っております。
本提案内容は、6月4日(水)から6月6日(金)まで当社沼津工場・御殿場工場で開催されます『第19回 芝浦機械グループソリューションフェア2025』にてご覧いただけます。
本フェアでは、製品事例として、以下の大型部品等を展示いたします。
<大型鋳物から大型加工をワンストップで実現>
・当社工作機械向け8.5メートルのベッド
・減速機向けギヤケース
・「Castings of the year賞」受賞作品(実際に機械に搭載されている受賞製品のベッド)

長尺鋳物サンプル展示:当社工作機械「MPC-B」ベッド(長さ8,500mm)

公益社団法人 日本鋳造工学会 2024年度「Castings of the Year賞」