脱炭素化に貢献する射出成形製造ライン向け「熱回収システム」を開発
2025年5月23日
芝浦機械株式会社(本社 東京都千代田区/代表取締役社長 坂元 繁友)は、中部電力株式会社(本社 愛知県名古屋市/代表取締役社長 林 欣吾)および、株式会社ディグリー(本社 三重県鈴鹿市/代表取締役社長 森 繁生)と共同で、射出成形機による製造工程における脱炭素化を提案する「熱回収システム」を開発しました。
<開発の背景>
近年、持続可能な社会の実現に向けて、世界規模で脱炭素化への取り組みが求められており、製造業ではエネルギー効率の向上が課題となっています。
2023年にリリースした当社の全電動式射出成形機「EC-SXⅢ S-Concept」は、射出成形機の省エネ化に取り組み、プラスチック原料(以下、ペレット)を溶融している部分に使用しているヒーターの消費電力を20%低減しましたが、ペレットを加熱・溶融したのちに、冷却・固化させるプロセスを繰り返す射出成形のサイクルでは、熱エネルギーをそのまま排出しているケースがあります。「熱回収システム」は、その熱エネルギーを回収し再利用することで更なる省エネを実現します。「熱回収システム」は、持続可能な社会の実現に向けた更なる脱炭素化の3社共同の取り組みです。
<熱回収システムによる脱炭素化の提案>
今回提案する熱回収システムは、射出成形システムで使用する金型冷却水から、ヒートポンプを用いて熱を回収/再利用することで熱風を生成し、射出成形システムを構成している樹脂乾燥機へ供給します。エネルギーの循環を構築することで、射出成形システム全体の消費電力を低減することを実現しました。
本システムは、6月4日(水)から6月6日(金)まで当社沼津工場・御殿場工場で開催されます『第19回 芝浦機械グループソリューションフェア2025』にてご覧いただけます。
