プラスチック成形品仕上げに新提案!射出成形後工程の省人化を実現する「樹脂成形品バリ処理システム」を開発
2025年4月1日
芝浦機械株式会社(本社 東京都千代田区/代表取締役社長 坂元 繁友)は、プラスチック成形部品の生産効率向上と不良率低減を目的に、メトロ電気工業株式会社の「オレンジヒート®」をベースに開発したプラスチック専用カーボンヒーターとロボット技術を組み合わせた「樹脂成形品バリ処理システム」を開発しました。
◆樹脂成形品バリ処理システムの主な特長
本システムは、射出成形品のパーティングラインに生じる糸バリや外観不良を自動で高精度に処理するソリューションです。特許技術を活用した専用カーボンヒーター「オレンジヒート®」とロボット技術を組み合わせることでバリ除去工程の無人化が可能です。手作業を無くすことで作業者の負担軽減及びフルオートメーションを実現します。高効率で局所高速加熱が可能なカーボンヒーターは加工時間を短縮し、省エネルギーに貢献します。幅広い種類のプラスチックに適用できるため、自動車用各種部品、家電、玩具などのプラスチック製品の安全性と品質を向上させます。
◆開発の背景
これまで自動車外装部品をはじめとするプラスチック成形品のバリ除去は、バーナーやカッターを使った手作業が一般的でした。しかし、時間と労力がかかるうえに、不良品発生や防災上のリスク、作業者の安全面で課題がありました。そこで、芝浦機械は「オレンジヒート®」を含む新たなヒーター技術とロボット制御を組み合わせ、後工程の自動化による作業効率向上と品質向上を図りました。
◆導入メリット
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特許技術を活用した正確な照射制御
高精度の加熱制御によりパーティングラインのバリ処理や外観不良を低減し、製品品質を向上させます。 -
安全性の向上
直火を使用しないため作業現場の安全性が高まり、設備災害リスクを最小化します。 -
作業の自動化と省人化
ロボットによる安定した加工により、高品質な仕上げと作業負担軽減を同時に実現します。 -
環境負荷の低減
エネルギー消費を抑えた高効率加熱技術により、CO₂排出量削減に貢献します。
芝浦機械は今後も、先進的な自動化技術と環境配慮型製品の開発を推進し、持続可能な社会の実現に向けた企業の責任を果たしてまいります。
本システムは、2025年6月4日(水)~6日(金)まで、当社沼津工場、御殿場工場で開催されます「第19回芝浦機械グループソリューションフェア2025」に出展いたします。

「樹脂成形品バリ処理システム」イメージ画像

糸バリ処理前
本システムによる糸バリ処理後