自律ロボットのための新しい制御アーキテクチャを開発

2023年10月13日

芝浦機械株式会社(本社 東京都千代田区/代表取締役社長 坂元 繁友)は、様々な生産現場で生産の付随作業を担う自律移動型作業ロボットの実現に向け、「従属アーキテクチャ」(Subordination Architecture)と呼ぶ、自律型ロボットの新しい制御アーキテクチャを開発しました。

この成果は、当社が東京都立大、東洋大、静岡大とともに取り組んだ、NEDO「次世代人工知能・ロボットの中核となるインテグレート技術開発/人工知能技術の適用領域を広げる研究開発/機械学習による生産支援ロボットの現場導入期間削減と多能化」の開発成果です。従属アーキテクチャは東京都立大学が開発した優先度付き多目標逆運動学解法を中核に、衝突回避や力制御などの機能を統合した、当社独自の自律ロボットの制御構造です。近年、AIを用いて、ロボットの動作をすべて膨大な量の後天的な学習で与えようとする研究開発例が世界的に増えています。従属アーキテクチャはこうした潮流とは一線を画し、腕と走行機能を備えた自律移動ロボットに手先または手の操作対象物の目標姿勢を粗く与えさえすれば、自身や周囲との接触や干渉を防ぎつつ、走行と腕を連動させる安全かつ複雑な動作を、学習なしで本能的に生成可能にします。これにより、従属アーキテクチャを組み込んだ自律ロボットは、簡単かつ少ない作業指示や教示に対して、より複雑な生産の付随作業を実行することが可能になります。

当社プライベート展示会『第18回芝浦機械グループソリューションフェア2023』にて、従属アーキテクチャを組み込んだ双腕移動型の生産支援ロボットCONOID-Ⅲと、このロボットから移動機能を切り出した台車搬送AGV CONOID-Ⅰの、共同作業のデモンストレーションを実施します。どちらのロボットも、人と同じ環境で人と同じものを人と同じ方法で扱うことをコンセプトにした、自律移動ロボットです。

  • 台車搬送AGV CONOID-Ⅰ:台車に載せられた荷物をそのままの荷姿で運ぶ、世界初のAGV
  • 双腕生産支援ロボットCONOID-Ⅲ:作業中の走行移動の教示不要、移動しながらの手作業も可能

『第18回芝浦機械グループソリューションフェア2023』は、10月31日(火)から11月2日(木)まで当社沼津工場、御殿場工場で開催いたします。

CONOID image

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