超精密マシニングセンタ「UVM シリーズ」の撮像式工具形状測定装置 ”FormEye” と工具経路ベクトル補正機能が(一社)型技術協会賞 第31回「奨励賞」を受賞

2021年8月4日

(一社)型技術協会の主催する「型技術ワークショップ2020 in ふじのくに」におきまして、当社超精密マシニングセンタ「UVM シリーズ」に搭載されているオプション機能、撮像式工具形状測定装置 ”FormEye” と工具経路ベクトル補正機能について講演を行なった、芝浦機械株式会社 工作機械カンパニー 工作機械技術部 第一開発課の室伏 勇殿が第31回「奨励賞」を受賞しました。

精密加工の分野で寸法精度の要求が厳しくなるにつれ、工具長・工具径を測定する機器・機能の開発、性能の向上が進んでおりますが、より短時間かつ正確に工具形状を測定する装置のニーズの高まりに対応し、本装置及び機能が開発されました。

本賞は、型に対して特に優れかつ貢献度の高い技術等を発表した講演者を毎年顕彰するものです。

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◆撮像式工具形状測定装置”FormEye”とは

高速回転するスピンドルにおいて、主軸の回転センサーから出力される信号をトリガーとし高速ストロボを使用することで任意の角度の静止画を撮影することが可能な装置です。360°分の画像を取得し、画像処理を行なうことで工具形状の計測において必要な情報を取得することが可能となります。

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      測定の様子

自社開発した工具長測定器(工具形状測定器)で、特に工具形状を正確に早く測ることを目標に開発されました。

工具形状を測定するメリットとしては、工具の形状を視覚的に捉え、工具の出来や加工に影響する振れを含んだ状態を加工前に確認し、工具形状によって加工精度に影響が出ないよう、最適R等の情報をCAM(:Computer Aided Manufacturing)へフィードバックする点にあります。

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   青が加工前 赤が加工後

また、加工終了後でも、工具形状の計測を行なうことで、加工前と加工後の形状の差(=摩耗状態)を確認することが可能です。摩耗状態はそのままワークの形状誤差にリンクする為、荒加工や中仕上げの段階でも、取り残しの状態を工具の状態から予測することができます。加えて、摩耗状態を把握することで工具の寿命管理も可能となります。

また、撮像式の工具形状測定方法は、他の方式と比較し、斜め45°付近の測定精度が高いという特長があります。

◆工具経路ベクトル補正機能とは

加工機の運動性能が向上することで、加工誤差に占める工具形状誤差のウェイトが大きくなっています。工具形状測定“FormEye”を使用することで工具形状を精度よく測定することができますが、「工具経路ベクトル補正機能」はその測定される輪郭データを生かし、加工精度の向上を実現します。

また、工具形状誤差をオンマシンで自動補正(ベクトル補正)することで、CAMによるオフマシンでの再計算が不要となり、作業時間の大幅な短縮が可能です。

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                      オンマシン自動計測(イメージ)

当社は、今後開発される機械でも、多様化するユーザニーズに対応する製品づくりに取り組んでまいります。
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