移動金型式ガラス素子成形装置を開発(小口径レンズ成形に威力を発揮する量産機)

2006年11月29日

GMP-54-5S
GMP-54-5S

当社は、このほど、小口径レンズを主なターゲットとした移動金型式ガラス素子成形装置「GMP-54-5S」を開発しました。

近年、携帯電話へ高画素カメラが搭載されるに従い、小口径の非球面ガラスレンズの需要が急激に増加しており、DSC(デジタルスチルカメラ)より生産増加が見込まれるカメラ付携帯電話への需要に対応する必要があります。また、光ピックアップ系のレンズにおいても今後ガラス化が進むことが予想され、大量生産に適した装置の開発が求められています。

当社は、このような急激に増加するガラス成形ニーズに対応するために、小型・低コストを目標に本装置を開発いたしました。

本装置は、加熱・プレス成形・徐冷・急冷の各ステーションで成形プロセスを分割し、金型が各ステーション間を移動して成形を行ない、ガラスレンズ1個当りの成形時間を短縮する方法を採用しております。

当社保有のコア技術である赤外線ランプ加熱を用いることにより金型昇温速度向上を図るとともに、ACサーボモーターと新規に自社開発を行なった制御装置の組み合わせにより、正確な位置制御およびプレス力制御を実現いたしました。

また、金型ごとに成形位置を補正することが可能であり、金型や成形品の管理も容易に行なえます。

さらに、成形チャンバー密閉構造および金型搬入部の真空構造を採用することにより、成形チャンバー内の酸素濃度を安定的に低く抑えることで金型の酸化を最小限に防ぐ工夫を施しました。

GMP-54-5Sは、成形装置本体の他、オプションとして金型ローダー・金型分解組立部・硝材/成形品トレイ部等を用意し、装置への金型搬入・搬出を自動で行なう半自動運転ならびに、金型内からの成形品取り出し・素材挿入、装置への金型搬入・搬出を全て自動で行なう全自動運転の両方に対応することが可能です。

当社は、今後もガラス素子成型装置事業に注力していきます。

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