氷粒ブラスト装置を開発(ランニングコストを50%削減)
2004年5月26日

東芝機械(社長 中島礼二)の関係会社である不二精機製造所(社長 多々良正行)は、同社の主力製品であるウェットブラストの技術(研磨材と水の混合液を圧縮空気で加工物に吹きあて加工する技術)を生かして、氷の粒子を研磨材として使用した、プラスチックやアルミ部品の小さなバリを除去する氷粒ブラスト装置(FCBシリーズ)を開発しました。
氷での加工は、
- これまでの研磨材では加工物表面の傷が問題であったが、氷を使用することで研磨材の残留が無くなり、ソフトな加工の為、加工対象物を傷つけずにバリ取り等を行なうことができる。
- これまでの研磨材に比べ、導入後のランニングコストを50%削減できる。
- 加工後は氷が解けるため、従来の研磨材と比べ環境への影響が皆無である。
という特長があります。
氷粒ブラスト装置は、不二精機製造所が10年以上前から開発を進めてきたもので、氷粒径の安定化や氷の濃度管理システムの開発など各種改良を積み重ね、大掛りな製氷装置がなくても24時間運転が可能な装置とすることができました。
このFCBシリーズは、噴射ガンをロボットアームに取り付け、製品形状に倣ってバリ取り加工を行なう仕様で、自動車部品メーカーに納入します。用途は、プラスチック成形品の成形後の加工であり、これまで人手で行なっていたバリ取り工程をこの装置に置き換えることにより、大幅な人件費削減、研磨材費用の削減と、製品仕上りの安定化を達成することができます。
主な仕様
形式 | 製氷能力 (Kg/24H) | 必要水量 (l/min) | ガン本数 | 空気量 (Nm3/min) | 空気圧力 (Mpa) |
---|---|---|---|---|---|
FCB-12 | 1,150 | 1 | 1 | 0.5 | 0.5 |
FCB-17 | 1,700 | 1.3 | 2 | 1 | 0.5 |
株式会社不二精機製造所の概要
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破砕機(1軸/2軸)
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プリント配線板めっき装置
アイスクリーニングシステム など