小型スカラロボットTH250、TH350を開発

2001年11月7日

当社は、このほど小物部品のハンドリング等に適した、アーム長250mmと350mm、可搬質量3kgの小型スカラロボット2機種(TH250、TH350)を開発しました。

本ロボットは、主に精密電子部品・光学部品等の組立、ハンドリングおよびシーリング等に使用され、直角座標型ロボットに比べて据付面積が小さく、その割りに広い動作領域を確保できるので、システムに組み込んだ場合コンパクトな設計･製作に向いています。また、スカラ型ロボットの標準アーム構成(手首軸の回転)で画像処理装置等を使った時、位置・回転の補正が容易に対応できます。

実用可搬質量(最高速で動き得る最大可搬質量)は、このクラスで業界最大級の3kgと大きく、小物自動車部品の組立にも利用できます。

ロボットコントローラTS1000、ティーチペンダントTP1000も、ロボットとあわせて開発されました。ロボットコントローラは、従来のコントローラに比べて体積が半分以下で小型化を図るとともに、ロボットを制御するCPUとは別CPUのシーケンサを内蔵し、従来のマルチタスク的シーケンサ機能にはない特長を備えています。

この小型スカラロボットは、電源供給さえされていれば、ロボットコントローラと切り離してシーケンスが動作し、システムを単独で制御できます。また、ロボットをシステムに組み込む場合、容易に液晶タッチパネル等の操作ペンダントと接続ができ、システム構築費用の低減にもつながります。ティーチペンダントには、3ポジションイネーブルスイッチを採用し、非常停止回路を2系統にすることにより、安全性を高めた製品となっています。

今後は、東芝機械の小型電動式射出成形機、精密加工機などと組み合せて、ソリューションビジネスを幅広く展開していきます。

特徴

低価格

• お求めやすい低価格を実現

小型・省スペース

• アーム長250mmと350mmの2タイプ
• 設置面積・全高を抑えたコンパクト設計

高速・高性能

• 高速動作で生産性も向上
• 精密部品、光学部品などの組立て、ハンドリングに最適

シーケンサ機能内蔵

• 外付けシーケンサ不要
• ロボットコントローラだけでシステム制御が可能
• 最大128点（標準32点＋最大増設96点）のI/O制御が可能

新小型コントローラTS1000採用

• 新規設計のA4サイズコントローラ
• 各種ネットワーク対応 ：Ethernet、CC-Link、Device Net、Profibus

新型ティーチペンダントTS1000

• ハンディタイプで楽々操作可能
• ３ポジションイネーブルスイッチを装備した安全設計

仕様