YAG接続自動調芯装置UFA-112を開発(高精度かつ高能率に光部品と光ファイバーを調芯・接続)
2001年7月11日

当社は、このほどLD(レーザーダイオード)モジュール、PD(フォトダイオード)モジュール、アイソレータなどの金属外装された光部品と光ファイバーとを、低接続損失かつ高能率に調芯・接続する、YAG接続自動調芯装置UFA-112を開発しました。
本装置は,光部品を取り付けた後スタートボタンを押すだけで,調芯からYAGレーザー溶接による接続の工程までを自動的に行ないます。
YAG接続自動調芯装置の大きな特徴は、空気静圧軸受を採用した面合わせ機構(ジンバル機構)にあります。本機構は、当社の精密工作機械用主軸に採用している空気静圧軸受技術を転用したものであり、光部品同士を押しつけることで、高速かつ高精度に面合わせを行なうことができます。調芯ステージは、自動調芯装置用に設計・製作した高剛性・高精度自動ステージを採用しています。高剛性の門形フレーム、ベースプレートと相まって、剛性バランスに優れた機械構造となっています。高剛性機械構造と高精度面合わせ機構によって、YAGレーザーによる接続時の光損失を最小限にすることができます。
装置本体は、全面遮光カバーで覆い、YAGレーザー光、LD(レーザーダイオード)光を遮光すると共に、出射インターロックを取って、安全面でも十分な配慮がされています。新開発の自社製制御装置を採用し、高速度調芯によるサイクルタイムの短縮と、使い勝手のよいユーザーインターフェースを実現しました。
また、本装置には種々のセンサーを搭載しており,光部品の接触検出による調芯間隙の制御や、光部品同士の押し付け荷重制御が行なえます。また、光部品先端位置を検出することによって、YAGレーザースポットの位置を自動的に制御することが可能です。
主な特長
- 接続損失0.1dB以下を実現。
- 高速・高精度の面合わせを実現。(ジンバル機構)
- 接続面の間隙、押付け力の制御が可能。
- 高剛性ステージを採用。
- YAGスポットの自動位置決めが可能。
主な仕様
調芯ステージストローク | X軸 | ±10mm |
Y軸 | ±10mm | |
Z軸 | 50mm | |
C軸 | ±90° | |
調芯ステージ分解能 | X軸 | 0.1μm |
Y軸 | 0.1μm | |
Z軸 | 0.1μm | |
C軸 | 0.1° | |
機械質量 | 800kg |