型締部を電動化したダイカストマシンDEC150MTを開発

2001年1月29日

世界初のハイブリッドダイカストマシンDEC150MT
世界初のハイブリッドダイカストマシンDEC150MT

当社は、次世代ダイカストマシンとして開発を進めていました、世界初のハイブリットダイカストマシンDEC150MT(型締力150トン)を開発し、販売を開始しました。

このハイブリットダイカストマシンの大きな特徴は、金型を締付する型締部を電動化し、アルミやマグネシウムなどの溶湯金属を型内に充填する射出部を油圧にした、ハイブリット方式のマシンになっていることです。

型締部は、従来の油圧制御によるシリンダー駆動方式から、電動サーボ制御によるボールネジ駆動方式へ変更しました。これにより、型開閉速度を無段階に設定できるため、よりスムーズな型開閉動作が可能になりました(当社従来機比25%アップ)。さらに、金型内から製品を押出す押出機構も、電動サーボを使用したシンプルな構造になり、金型交換も容易になりました(特許申請中)。この電動化により、必要作動油量約30%削減、電気使用量約20%削減(当社従来機比)と、省エネ・環境を考慮したマシンになっています。

また射出部には、250トンから4,000トンクラスまでシリーズ化されている、マルチインジェクションシステムを搭載しています。このマルチインジェクションシステムは、独自の油圧サーボ機構と高応答リアルタイムフィードバック制御により、最高空打速度毎秒10m(従来機の2倍)から低速毎秒0.05mまでの幅広い射出速度領域と、高応答加減速制御が可能になっています。この性能により、溶湯を短時間で金型内に充填することが可能になり、従来のダイカスト製品に比べ、製品の薄肉化や外観品質の向上が図れるとともに、耐圧・気密部品、形状の複雑な複合化部品等の内部品質も向上します。対象製品は、IT(情報技術)関連のモバイルツール、ノートパソコン、小物自動車部品等を予定しています。

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