超精密電動式射出成形機を開発

2000年3月31日

EC20P ミクロンの成形精度を実現
EC20P ミクロンの成形精度を実現

当社は、ファインピッチコネクタ(超精密コネクタ)や非球面光学レンズなどの精密成形を容易に実現する、型締力20トン(200KN)の電動式射出成形機EC20Pを開発し、販売を開始しました。

EC20Pは、これからの時代のキーワードであるIT(情報技術)分野の成形に必要な、機能、精度の全てを凝縮した、超精密電動式射出成形機です。ミクロンの成形精度を実現するため、型締力のバランス、たわみを3次元で徹底的に解析し、その結果を盛り込んだモーメントフリー型締機構を、電動式射出成形機として世界で初めて採用しました。この機構は、型締装置を下部のフレームに固定せず、ダイプレートセンター軸で支持する当社独自の機構であり、ダイプレートのたわみの均一化、型締力のバランス向上、ノズルタッチ力による固定ダイプレートの倒れ防止等に、格段の効果が発揮されます。

この機構による成形上のメリットとしては、

  1. 成形品の寸法精度の向上
  2. 圧縮成形での精度向上
  3. 多数キャビティ間の製品精度バラツキの減少
  4. 金型からの均一なガス逃げ
  5. 金型ピン、アンギュラピンなどの長寿命化とメンテナンス費削減

などがあげられます。

電動式射出成形機ECシリーズの特徴である、高出力・高応答サーボモータ、高剛性・高信頼性型締機構、優れた省エネルギー性能に加え、本機の主な特徴は次のとおりです。

  1. モーメントフリー型締機構の採用による型締精度の向上
  2. ダイプレート剛性を従来機より約35%アップ
  3. 精密部品に適した小径スクリュー(標準径φ18)の採用
  4. Max.300mm/secの高速射出速度(標準)
  5. 従来機より30%アップの高応答射出
  6. Max.216MPaの高圧射出(標準)

なお、今回の発表により、20トン(200KN)から350トン(3500KN)の電動式射出成形機7機種がラインナップされ、油圧式と合わせて、超精密成形から大型成形までの幅広い分野で、様々な成形ノウハウの提供が可能となりました。
また、本機はオープン価格で、初年度年産約80台を予定しています。

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