東芝機械、次世代高精度電子ビームマスク描画装置を商品化

1999年11月30日

EBM-3000 次世代の1ギガDRAMに対応
EBM-3000 次世代の1ギガDRAMに対応

高精度、高速マスク描画の実現とデファクトスタンダードを目指す

概要

当社は、(株)東芝と共同で次世代対応の高精度電子ビームマスク描画装置EBM-3000の開発に成功し商品化して、本格的な事業化に参入しました。今回販売する装置は、0.18~0.15μm設計ルールデバイスのマスクパターン描画を行なうことのできる、高精度電子ビームマスク描画装置で、生産能力を高め量産化体制に入ります。国内はもとより、米国、アジア、欧州等ワールドワイドに積極的な販売を展開するとともに、グローバルなサービス体制の確立を急いでいます。
また、次々世代(0.13μm設計ルール)に向けての技術開発を(株)東芝と共同で進めており、2001年にはその実用機をリリースする計画です。
(株)東芝社内での使用をすでに開始しており、これらの評価・実績をもとに今後は製造ラインの強化を図り、将来は年間10台の量産を計画しています。
現在、国内外の半導体メーカー・マスクメーカー数社からの引き合いがあります。装置の標準価格は17億円、標準納期は9ヶ月を予定しています。性能・販売計画等の詳しい内容に関しましては、12月1-3日幕張メッセで行なわれるセミコンジャパン99の東芝機械ブースにて説明されます。

主な特徴

  1. 可変成形ビーム・ベクタースキャン・ステージ連続移動型描画方式
  2. 高加速電圧(50kV)、高電流密度(最大40A/cm2)対応の電子光学系
  3. ~0.15μm設計ルール対応の高精度・高速描画
  4. 描画可能マスクサイズは□130mm(5インチ)~□230mm(9インチ)
  5. マスク完全自動搬送システム(SMIF対応)

(注)SMIF : Standard Mechanical InterFace

高精度化技術

  1. 多重描画(標準4回)技術
  2. 最小アドレスユニット 1.25nmと高精度制御回路技術
  3. 電子ビーム高精度自動調整技術
  4. 電子ビーム鏡筒内自動洗浄(in-situ洗浄)(オプション)
  5. 新理論に基づくパターン近接効果補正技術
  6. ハニカム構造反射電子防止技術
  7. カセットレス・マスク歪み無し保持技術

高速化技術

  1. 80ナノ秒/ショットの高速ビーム偏向アンプ
  2. 80ナノ秒/ショット対応の制御演算回路ハードウエア
  3. リアルタイム・パターン近接効果補正回路ハードウエア
  4. 高速データ変換技術(CATSシステムにより、EBM-3000フォーマットを出力)

装置性能

写真はパターンの描画結果の1例
写真はパターンの描画結果の1例

EBM-3000は、SIAロードマップの性能(0.18~0.15μm)を完全にクリアー

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