芝浦機械、大王製紙株式会社と共同でＮＥＤＯ助成事業
「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」
研究開発項目①「革新的ＣＮＦ製造プロセス技術の開発」の助成先に採択
「炭素循環社会の実現に貢献」

当社は、このたびＮＥＤＯ（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構）が公募した「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」研究開発項目①「革新的ＣＮＦ製造プロセス技術の開発」に、大王製紙株式会社（東京本社　東京都千代田区／代表者　佐光正義　代表取締役社長）と共に助成先に採択されました。

ＣＮＦは軽量かつ鋼鉄の５倍の引張強度を有する植物由来の新素材で、各種樹脂材料とコンポジット化することにより製品の軽量化や石油由来樹脂の使用量低減が期待できるため、自動車業界をはじめとする様々な業界で用途展開が期待されています。また、ＳＤＧｓ上で謳われるエネルギー問題の解決や、森林資源の有効活用による炭素循環社会の実現に有効なことから注目されています。

一方、現状のＣＮＦの価格は多くの処理工程を要するため製造コストは高価であり、工業用としては一部の用途で採用されてはいるものの、大きな需要が見込めるＣＮＦ複合樹脂製品への本格的な利活用の障害となっています。この状況を打開するためには生産性の向上による低コスト化の実現、樹脂温度低減による着色抑制、凝集抑制や繊維の分散改善などの解決すべき様々な課題があります。

当社は、これまで様々なＣＮＦの材料対応・混練技術、製造装置の開発に取り組み、知見を高めてまいりました。今回の大王製紙株式会社との共同開発では当社の二軸押出機(TEMシリーズ)を用いた一貫製造プロセスの確立や複合樹脂化技術の開発により、ＣＮＦ素材からＣＮＦ複合樹脂材料製造にいたる各工程の生産性をより高い次元まで高め、各種課題の解決を通じてＣＮＦの普及に貢献できることを確信しております。

当社は、大王製紙株式会社とのＣＮＦ複合樹脂製造プロセスの確立を通じて、炭素循環社会の実現に貢献してまいります。