電動式射出成形機“EC-NIIシリーズ”を新発売(プラスチック部品の薄肉化、微細化に対応)

2005年8月2日

電動式射出成形機EC100NII
電動式射出成形機EC100NII

当社は、このほど、電動式射出成形機「EC-Nシリーズ」をモデルチェンジし、新たに「EC-NIIシリーズ」として販売を開始しました。今までの「EC-Nシリーズ」における5つのキーワードである、Evolution(進化した精密射出成形機)/Reliability(高信頼性)/Friendly(使い易さの追求)/Network(ネットワーク化)/Variety(多様化)をさらに進化させました。

対象機種は、型締力20トン(196kN)から350トン(3431kN)までの9機種(20、40、60、75、100、160、220、280、350トン)で、新コントローラーの「INJECTVISOR(インジェクトバイザー)-V30」を搭載しています。

「INJECTVISOR-V30」は、演算処理能力の高速化、温度制御機能向上などの基本機能を高め、さらなる精密微細成形に貢献するとともに、負荷応答性を極限まで追求した最新の超高速サーボ制御により、高応答安定成形を実現します。また、オープン化を狙ったプラグイン機能を新開発したことで、合理化機器の設定値、現在値、アラーム発生状況などの統括管理を可能とした他、市販メディアなどを介して成形条件、波形データ、モニタリングデータをパソコン上で収集管理可能とするなど、拡張性を飛躍的に高めました。さらに内部メモリーの大幅な増強によって、成形条件300型分、モニタリングデータ1000ショット分、履歴データ1000件をコントローラー本体に記憶可能とし、成形品質の統計分析や生産状況の管理機能を強化しました。操作画面は、レイアウトや画面構成を最適化し、ショートカット釦やコピー釦などの便利機能を追加したことで、卓越した操作感が得られます。

100トン(980kN)以下の小型機種には、新開発の射出機構と高出力サーボモータを搭載し、当社従来の特長であるハイパワー、保圧持続性、高走破性を欠くことなく、射出速度の高速化と立ち上がり応答性の向上をバランスよく追求しました。これにより、小型・薄肉化する自動車・IT関連部品の成形性向上、ならびに微細化の進む光学部品、メディカル部品等の転写性向上が実現できます。

東芝機械は、今後もお客様の多様なニーズに的確にお応えしていきます。

EC-NIIシリーズの特長

  1. 新開発の低イナーシャ射出機構、高出力低イナーシャサーボモーターによる卓越した高応答射出性能と保圧持続性の両立(EC20PNII~EC100NII)
    • 最高550mm/sの射出速度(高速タイプ)、標準タイプは425mm/s(スクリュ径16、18、20mm)
    • 従来機に比べ最大330%の高応答(高速タイプ)、  標準タイプは最大240%(スクリュ径22、25、28mm)
    • 優れた保圧持続性をモーター冷却ファンなしで実現
    • 低イナーシャ射出機構でありながら走破性を高め、急激な負荷変動に対しても高安定性を確保
  2. 新型コントローラーINJECTVISOR(インジェクトバイザー)-V30を標準搭載
    • 群を抜く高速処理(当社比10倍)
    • 内部メモリー容量:成形条件300型/モニタリング1000ショット/履歴1000件
    • 良品射出波形記憶/再生/重ね書き
    • 一括設定画面
    • ショートカット釦、コピー釦、設定値別履歴表示、スナップショット釦
    • モニタリング35点中16点同時表示/分析、金型温度モニタリング最大56点(オプション)
    • 品質統計機能(S統計/L統計)
    • 外部メモリープラグイン:成形条件/モニタリング/波形/履歴/画面コピー
    • 合理化機器プラグイン:取出機/温調機/乾燥機
    • 付属ソフト:iPAQET-LiTE(外部メモリーデータをパソコンで保存/編集)
  3. 生産に寄与する基本性能向上
    • 温度制御機能および安定性の向上
    • スムースな型開閉動作
    • 高速演算処理による金型保護および保圧切換の精度アップ
    • エジェクタの高速反復動作によるサイクルタイムの短縮

※INJECTVISORは東芝機械株式会社の登録商標です。
※iPAQETは東芝機械株式会社の登録商標です。

PAGE TOP