芝浦セムテック、イオンミリングによる 高精度SEM観察評価方法を実現

2014年5月12日


 当社の関係会社である芝浦セムテック株式会社(本社 東京都渋谷区/社長 小野康二)は、このほど材料の表面や断面を観察する積層膜調査において、その試料加工にイオンミリング装置を用いる事で、高倍率観察と高精度な調査を実現しました。

 材料の積層膜調査では、SEM(Scanning Electron Microscope 走査電子顕微鏡)などの分析装置を用いて観察しますが、前処理として観察表面に加工を施す必要があります。従来の機械式研磨加工では機械的応力により、素材の硬さが違う積層膜境界のずれ、結晶の変形や微細な研磨傷等の問題が生じました。今回導入したイオンミリング装置はイオンビームで加工することにより、今までの問題点を解消し、多層膜や薄膜材料の高倍率観察試料の作成を可能とし、より高精度な観察および分析調査が可能になります。

<主な特長>
・高倍率観察の実現
硬度の異なる積層膜をイオンミリング加工することで、境界面の不鮮明な状態やクラックを発生させることなく、高倍率観察が可能になりました。
・金属結晶状態の観察試料が作成可能
アルゴンイオンエッチング効果により、薬品を使わないドライエッチングが可能となり、金属結晶状態の観察試料が作成可能となりました。
・分析精度の向上
イオンビーム加工により、従来困難であった特定箇所の断面加工調査が、10μmの精度で可能となりました。

 本調査は1試料あたり50,000円台(税別。加工、SEM調査含む)を予定しており、5月22日から行われる東芝機械グループの内覧会ソリューションフェア2014にて初出展します。

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